060264 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

トンネル

「トンネル」




陽が落ちて 真っ暗になった世界

トンネルのゆく先に小さな灯り

ずっとひとりで

探してきた

ただ手に入れたのは

濁りきった心だけ


怖くて 暗くて

怖すぎて 暗すぎて

長くて 長すぎるトンネルを

ひたすら歩き続けてきた


やっと見つけた白い光に

また何故か 戸惑い 怯えてしまう


もう近くまできているのに

まっすぐ歩くことを拒んでいるように立ちすくむ

わかっている

僕をここまで歩かせてくれたこの足は もうとっくに草臥れている


やっと見えた光にも

素直に近づけず

この草臥れた足のせいにでもしてしまうのか


もっと近づいて

もっともっと傍で 感じたい


昔に会ったような 白い光

懐かしみを覚えるのは おかしくなったこの心のせいなのか


白い光 信じてもいいですか

濁った心 照らしてくれますか
















© Rakuten Group, Inc.